建築業界の仕組み

日経ナビ2009「ゼネコン業界特集」によれば、日本の産業において建設業は、GDPの約10%を占めているそうです。

国内業者に至っては、56万社にのぼるといわれています。

これには、工事の発注を請ける元請業者から、元請業者から仕事をもらう子会社、孫会社、さらにはひ孫請会社までがあります。

建設業界は、大きな元請業者と、工事の一部を手掛ける子会社以下の会社に分けられており、建築や土木工事をワンセットで発注者から直接請け負う、大きな元請業者である総合建設業者のことをゼネコンと呼びます。

それに対し、子会社以下の、工事の一部を手掛ける会社は、サブコンと呼ばれ、専門工事会社という意味を持っています。

大手ゼネコンは、大きく分けて5社あり、どれも聞いたことのある名前だと思います。

鹿島建設、清水建設、大林組、大成建設、竹中工務店の5社で、中でも鹿島建設は、最大規模のゼネコンです。

他にもゼネコンの大手としては、戸田建設や三井住友建設、熊谷組など、合計11社ほどがあります。

例えば、橋や道路などの公共物を作る場合、各省庁などが発注者となって大手ゼネコンに発注します。

この際に、入札が行なわれるのですが、この入札をめぐっては様々な問題も起きました。

結果としてその工事を請け負った元請会社である大手ゼネコンは、下請け会社に、工事の細分化をして仕事をさらに発注します。

つまり、ゼネコンは建設の仕事を請けてきて、それをよりスムーズに完成させるように組み立てをする、いってみればマネジメントが主な仕事となり、サブコンは、実際に工事などをして生産し、生産のための技能を磨くといった、いわゆる実務が仕事となります。

基本的に、ゼネコンもサブコンもパートナーとして存在しているもので、どちらにも上下関係が生じていないものなのですが、実際のところは、やはり元請会社が上で、下請け会社はあくまでも仕事をもらう立場なので下という位置づけになってきてしまっています。

またよく聞く不正のニュースに、ゼネコンと政治家に関わる不透明なお金の流れというものがあります。

これは、ゼネコンが政治家に大きなお金を渡す代わりに、公共事業の仕事をそのゼネコンに発注するという仕組みになっています。

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建設族議員

建設業界では、公共事業をもらうと大きな仕事をもらえ、しかもそれにかかった料金は必ずきちんと回収できる可能性が高かったため、ゼネコンが欲しい仕事のひとつでした。

このとき、かかわりを持った政治家は、「建設族議員」と呼ばれるグループに属することになります。

「建設族議員」とは、ゼネコンとのつながりが強い政治家のことをさしていて、その始まりは田中角栄氏に始まるといわれています。

一方、建築業界には建設業界ほど大きな仕組みはありません。

それは、仕事の内容が個人の邸宅だったりする、小規模であることがほとんどで、しかもその芸術性やセンスによって仕事が決まったりするからです。

比較するなら、建設業界より建築業界の方が金銭的な側面で、健全といえるということでしょうか。

例えば美術館や記念館などの公共物を建築科に依頼する際にしても、入札などで決めるというよりも、依頼主が特定の建築科に依頼するという形式になっているものもあります。

もちろん入札制もありますが、大手のゼネコンなどの工事はまた別に依頼されることが多い仕組みになっているのも、建築業界の方が透明性が高い部分です。

建築業界は建設業界よりも小さいので、あまり大きな仕組みもないといったところでしょうか。